そんな中、ある札幌の中古車屋で、激安のトヨタスターレットの4WDのMT車(グレードはS)を見つけた。
他にめぼしい車も見つからなかったので、値段が安かったこともあり、あっさり買ってしまったのだが、実はこの車がまた「隙間風パルサーGTi-R」に輪を掛けた酷い車だった。
このEP85スターレットだが、前期型で100psを叩き出す1331ccのDOHCエンジンである4E-FEを積み、地味ながら結構速い車ではあった。車重は900kg強とかなり軽く、低速から高速までかなりキビキビと走れて中々楽しい。グレードはターボの「GT」に次ぐスポーティグレードの「S」で、「ソレイユ」などより強化されたサスペンションが装備されていた。
そんな感じで、走行性能は気に入ったのだが、激安価格には理由があって、徐々に色々な不具合も判明してくるのだった。
まず最初に気付いたのが、夜間走行で右側のヘッドライトの照射する範囲がおかしいことだ。手前を照らし過ぎるのだ。「これは光軸が狂ってるな」と思い、光軸調整のネジを回すのだが、さっぽり変化しない。変だと思ってライトの筐体を揺すってみたら、何とグラグラと動く。よく見ると、筐体側の固定用ボルトの取り付け部が全部破損していて、ただライトスペースの中に筐体が浮いているような状態だった…。
早速いつもの整備工場に持ち込んで「これでよく車検取れたよな」と言われながら(自分も今でも不思議に思う)、右側のヘッドライトユニットを注文して交換して貰った。
ライトの問題が片付いてしばらく乗っていたのだが、エンジンオイルの点検をしていて、またもオイルが減っているのに気づいてしまった…。ハイゼットの時と同じで、オイルの垂れも滲みも無かったので、おそらくオイル上がりか下がりだろう…。この時点で、正直テンションはかなり下がった。
それでも、ハイゼットの時と同じように、補充用オイルの予備缶を常備して、継ぎ足しながら乗っていたのだが、ある時、ついに決定的な出来事が起こった。
札幌市内のオートバックスに寄ったついで、にクーラントの交換を頼んだのだが、作業中に担当者から「ポンプ周りからクーラントが漏れている」と告げられたのだ。
オーバーヒートの恐れもあるので、いつもの整備工場に持ち込み、早速ウォーターポンプを交換して貰った。ヘッドライトといい、ウォーターポンプといい、「安物買いの銭失い」とはこの車のことだな、としみじみ思った。
ただ、それでも、このEP85の走行性能に関してはかなり気に入っていたので、これ以上また何かトラブルが表面化する前に、もっと程度の良いEP85を探して買えばいいのではないか?と思い始めた。
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ということで車検はまだ残ってはいたのだが、今度こそはオイルが減らない、程度良好のEP85スターレットを手に入れるべく、探し始めることになったのだ。
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