2016年6月18日土曜日

L810Sダイハツオプティエアロダウンビークス4WD


道案内  [目 次  [連絡先  ブログ  [車関係



雑巾臭いL260VダイハツミラA 4WDバンに嫌気がさし、次に乗る車を探している内に、札幌近郊の中古車店で面白い車を見つけた。

ダイハツのオプティエアロダウンビークスという、マニュアルミッションで四駆の軽ターボ車である。

L810Sオブティエアロダウンビークス4WD
(※↑この写真、バンパーの空気取り入れ口に、例のMirareed GT-6001フォグが装着されているのが見えるだろうか。)




走行距離は93,000kmを超えていたが、タイミングベルトは交換済みで、軽い修復歴はあったものの、程度もまずまずだった。軽の4WDターボは一体どういうものなんだろう?という興味があり、値段もそれ程高くなかったので、ここで遭遇したのも何かの縁、ということでこの車を買うことになった。これが2008年10月のことである。


手元に来た車を早速乗り回してみると、やはりターボだからミラバンより遥かに加速がいい。このビークスのEF-DETエンジンは、低速から結構トルクがあるので、街中でも非常に乗りやすかった。

ただこの車、「エアロダウンビークス」というグレードだったので、ノーマルのビークスに比べて「20mm車高を落とした"純正"のバネ!」が標準で装着されていた。その為サスペンションストロークがかなり少な目で、ダンパーが抜け切っていることもあって、農道などを走ると段差で簡単に底付きしてしまう。

ラリー用の足回りを組んだ車に数多く乗ってきた石器人は、「車高を落としたサスペンション」が大嫌いである。冬は轍の間の雪が腹を擦るし、ダートに行けば落石や深い轍等でまた腹を擦ってしまう。また、サスペンションストロークが短くなるので、コーナーでロールするとすぐに底付きしてしまい、そこから先はサスが動かなくなるため、アンダー一辺倒になってしまう。

その手の車高を落とした足回りより、ストロークに余裕のある「ノーマル若しくはラリー用の足回り」の方が、自分としては遥かに走りやすい。なんぼロールが大きかろうと、コーナーで最終的に粘ってくれる足回りの方が、石器人だし安心して走れるのだ。

そこで、一年ほど乗った後にいつもの整備工場で、下回りの錆びの補修をして貰うついでに、思い切ってサスペンションを交換することにした。この車種のラリー用の足回りは出ていなかったので、バネは「ノーマルのビークス用の純正スプリング」と、ダンパーは「カヤバのNew SR スペシャル」にした。で、これを組んで車高を測ってみたらみたら、ピッタリ20mm上がったのには驚いた。メーカーの謳い文句は正確だった…。

サスペンションを組んでから、ダートに持ち込んでみたが、底付きすることも腹を擦ることも無くなり、安心して走れるようになった。

但し4WD機構は、EP85L710VL260Vのミラバンと同じく、ギア機構を持たずに流体カップリングによって前後に駆動力を配分する手抜き4WD(スタンバイ4WD)方式なので、まず前輪がある程度滑ってからでないと後輪に駆動が伝わらない。

特に締まった雪道や凍結路面では、発進時にちょっとアクセルを吹かすと、まず前輪だけが滑りながらゆっくり動き出し、少し間を置いてから漸く後輪にも駆動が伝わって、そこからやっとまともに加速して行く状況が、はっきり体感出来る。

おまけに、前後共にオープンデフだったので、トラクションは「本格的なセンターデフ(カップリング等による差動制限装置付き)+リヤLSDを備えた4WD」よりはガクッと落ちる。

そういう訳で、この車でダートや雪道を走る場合、コーナー進入時に、ある程度車速を上げて慣性で姿勢を変化させる必要があった。EP85やL710Vと同じで、コーナー前半はFFと殆ど変わらず、コーナーの後半あたりでやっと後輪に本格的に駆動がかかってくるからだ。

それでも、車両重量が820kgとかなり軽かったので、コーナーで失敗しても、最終的には何とかなる車だった。車重の「軽さ」「強い横風」以外の状況でなら、全てに有利に働くものだと、改めて実感させられたのもこの車だった…。


因みに燃費だが、夏場はおとなしく走れば郊外ではリッター18~20km、燃費に不利になる冬場でもリッター15~16km程度は走ってくれた。



そんなある日、行きつけの整備工場の社長から「ストーリア4WD用の前後LSDと強化センタービスカスの中古品があっから買わねえか?」と連絡が有った。そう、このL810という車、駆動系はストーリアターボ用の部品が流用できるのだ!

それは石器人も承知していて、いろいろ情報も仕入れてはいたのだが、どうもストーリアの駆動系(つまりはL810Sの駆動系)は、全体的にそれ程強くないらしく、特に前後にLSDを入れてセンターカップリングを強化品にするなどしてガチガチに固めると、「トランスファーギアが欠ける→トランスファーケースが割れてしまう!」ことがあるらしい。

また、ストーリアだけでなく、L810と同じ駆動系を持つL710ミラを「FR」に改造して走っている人のブログをネットで見つけたのだが、そこのミラも、何度となくトランスファーケース割れを起こして苦労しているようだった。

つまりこの純正トランスファーは、駆動系を固めたり、4輪に分散されていた駆動力を後ろ2輪に集約するなどして負荷を上げた場合、もたなくなる可能性が出て来るらしいのだ。

ということで、装着してみたい願望も少しはあったが、駆動系がイカれたら修理代が幾らかかるかわからん!と思い直し、その話は見送ることにしたのだった。





このL810も、芦別市野花南の「ピラミッド山(正式な名称は"丸山")など、結構いろいろな場所に行った。


帯広の何処か?…


EP85と同様元気に走れて楽しい車だったので、途中で二度車検も取って乗っていたのだが、買ってから4年半が経過し、走行距離も185,000kmを超えて来ると、クラッチをはじめとしてあちこちガタが目立ってくるようになった。


名残は惜しいがそろそろ限界だろう、と決断し、2013年の春には次の車を探すことになるのだった。




道案内  [目 次  [連絡先  ブログ  [車関係

-リンク-
イテテテ団
どこだべ?此処は

雑巾臭いL260VダイハツミラA 4WDバン


道案内  [目 次  [連絡先  ブログ  [車関係


L710Vダイハツミラ4WDバンの走行距離が195,000kmに達し、クラッチ等あちこちガタが目立つようになってきたので、次の車を探すことにした。

L710Vですっかり身も心も慣らされたので、軽を次車の対象にすることに何の抵抗も無くなっていたこともあり、同じダイハツ車がいいべさ、ということで探していたら、札幌近郊の中古車店で20万円台の「格安」のL260VミラA 4WDバン(マニュアルミッション)を見つけた。

「一見」錆も無く、走行距離は9万km近かったのだがタイミングベルトは交換済みで、内装もきれいに「見えた」ので、この車を買うことにした。2008年5月のことである。

こんな車である。

L260V ミラA 4WDバン


L710Vと同じEF-SEエンジンのMT車で、車重も740kgととほとんど変わらない。

勿論燃費もL710Vとほぼ同じで、夏場の郊外なら20km/リットル以上はコンスタントに走ってくれた。

窓は手回しハンドルで、助手席サンバイザー無し、シートはL710Vと全く同じ物なので、感覚的には前車とほぼ同じ感覚で乗ることが出来た。




ただ、夏場に入って来ると、何やら室内に異臭が漂ってくる。特に、雨降りの後に臭いがきつくなるようだ。どんな臭いなのかというと、一言で言えば「雑巾臭い」のだ。

最初はシートが臭いのか?と思い、一生懸命消臭剤をスプレーしたのだが、臭いは相変わらず漂ってくる。日ごとに臭さも増してくるようだ…。これはシートじゃないな、とは思ったが、他に発生源の見当もつかない。

そうこうしている内に、ある時運転席のフロアが妙に弾力的なことに気付いた。アレ?フロアって鉄板の筈だよな?と思いながら、フロアに被っているビニール製の内装を捲って見たら…。




何だコレ!?フロアにでかい錆び穴が開いていて、それをただ薄いアルミテープを貼って塞いででいるだけじゃないか!で、そのアルミテープ自体が破れてきて、そこから路面に跳ねた雨水が進入し、フロア内装のビニールシートに張り付けてある薄手の防音材がべっとりと濡れ、見事な「雑巾臭」を放っていたのだ…。

原因はわかったけど、ここだけなのか?と思い、助手席側も捲って見たら、こちらは未だ穴は開いてはいないが錆が酷く、近々貫通するのは間違いなかろう、という状況だった。



なるほど、「格安」には理由があったということだ…。

買った店に持ち込もうか、とも思ったが、こんな物を売りつける悪質な中古車屋とは二度と関わりたくもない。取り敢えずアルミシートとコーキング剤を購入し、自分で穴を塞ぎ、乾燥した後は、念のために上から粘着テープを何重にも貼って補強した。


一応穴は塞がれて、異臭もしなくなったのだが、もうこの車には乗る気が失せてしまった。どうせ20万円台で買った格安車だし、ここは「勉強代」だと思い、心機一転、別な車を探した方がいいだろう。

ということで不本意ながらも、またもや次に乗る車を探し始めることになるのだっだ。




道案内  [目 次  [連絡先  ブログ  [車関係

2016年6月7日火曜日

L710VダイハツミラTA 4WDバン


道案内  [目 次  [連絡先  ブログ  [車関係



真っ当なEP85スターレット4WD Sの車検が迫り、次に乗る車を探していたのだが、「軽快に走れる4WDのMT車」という条件で探してみると、これがなかなか見当たらない。

この頃になると、世間に出回っている車はATミッション車が大半になっており、気に入ったMT車を探すのが結構大変になり始めていた。それでも「生涯AT車を自家用車にはしたくない」と頑なに決意している石器人としては、見つかるまで探すしかない。

そんな時、札幌の中古車店で、程度の良いダイハツのL710Vミラバン」を見かけた。軽自動車は候補の対象外だったのだが、「4WD」「MT」という点は条件に合っている。残りの「軽快に走れる」という点だが、660ccのエンジンで軽快に走るかどうかは別にしても、車重だけは確かに軽そうだ。

EP85の車検期日も待ったなし状態になってきて、他にめぼしい車も見つからなかったこともあり、「試しに乗ってみるか」と決断して、このL710Vミラバンを買うことにしたのである。2005年3月のことだった。

写真はこんなのしか残っていない。

L710Vミラバン
買った時の走行距離は、およそ83000kmと結構走っていたが、タイミングベルトは交換したばかりで、ボディやエンジンの程度も良かった。SOHCのEF-SEエンジンは48psと非力だが、車重が730kgしかないので、想像していたような「遅くてどうしようもない」という程でもない。

何より、乗って驚いたのが操作系の軽さである。クラッチは無論のこと、ハンドルも「指一本でも回せるんじゃないか?」と思える程軽いから、運転操作自体は楽だった。

但し、バンなので内装は簡素だ。一応前オーナーがカーステレオは付けていたのだが、乗用タイプのミラと違って内装に防音材を使っていないから、路面やエンジンルームから」ガーガーゴーゴー」と盛大に騒音が進入してくる。その為、ボリュームをかなり上げないとラジオや音楽がよく聴こえないのだ。短距離なら問題無いのだが、この騒音の所為で、長距離走行をすると結構疲れる。

エアコンは一応ついているのだが、NAの660ccエンジンということで、ONにするとガクッと走らなくなる。なので、北海道という地の利を生かし、夏場はエアコンはOFFにして窓を全開にして凌いでいた。但し、窓はパワーウィンドゥではなく手回しのレギュレータータイプだったので、助手席側の窓を開けるのが結構大変だった。

タコメーターは付いていないので、シフトタイミングはエンジンの「悲鳴」(防音材が入っていないから、これが実に良く聴こえるのだ)を目安にしてシフトアップしていた。

シートは結構固く、ヘッドレストが背もたれと一体になった簡素な物で、横方向のサポートも皆無に等しく、最初はどうにも馴染めなかったのだが、慣れというのは恐ろしいもので、ひと月も経たない内に、シートを倒して快適に熟睡することも出来るようになった。普段から板の間に寝ているので、固いシートが丁度良かったのだろう。

他にも助手席のサンバイザーが付いていない!という手抜き(良く言えばコストダウン)などもあったのだが、普段使いでは車体も小さいことから、一車線の道路の交差点で右折車に行方を妨げられても、その左脇を難なくすり抜けられるなど、バイクみたいに走れる車だった。

また、タイヤは標準で12インチ(145/70R12)だったので、銘柄さえ問わなけばオートバックスで、当時4本10,000円以下!で入手できた。

それよりも何よりもこの車で驚いたのが、燃費が抜群に良かったことである。買った時から満タン法で燃費記録を付けていたのだが、夏場は街乗りでもコンスタントに20km/リットル、長距離走行では21~23km/リットル、気温が下がりザクザク路面や深雪等で走行抵抗が大きくなって、燃費面で不利になる冬場でも17~18km/リットルは走ってくれた。確かカタログ燃費が19.8km/リットルだった筈だから、夏場に関してはカタログ燃費以上の数字を出してくれた車だった。
(※L710V ミラバンの燃費参照)



こういう車に乗っていてもダートに持ち出したくなるのが石器人の悪い癖で、早速河川敷(この頃になると馴染みの林道は殆ど舗装化されてしまっていた…)に持ち出して走ってみた。エンジンは。確かに以前乗っていたハイゼットバン同様非力なのだが、とにかく車重が軽い。また前述したように、ハンドルもクラッチも軽くて操作しやすいから、絶対速度が遅いこともあって、多少取っ散らかっても危険な状況にはまずならない。バンなので、荷物を積んでも大丈夫なように足回りは硬いバネが使われており、ラリー用のバネとは違うがそれなりに機敏に走れる足だった。

但し、センターデフについては、ギア機構の代わりに流体カップリングで前後の差動制御をするという手抜き方式(よく言えばシンプルな方式)なので、絵に描いたようなスタンバイ4WDの挙動だった。雪道でもそうなのだが、ダートでも前輪がある程度空転してからでないと、後輪に駆動力が伝わらない。前後オープンデフでエンジンが非力なこともあり、最初からパワーで後輪を流すのは難しく、結局ある程度スピードに乗せてから、ブレーキングや慣性を使ったきっかけで姿勢を変えてからパワーで後輪を流す(姿勢を変えた後にやっと後輪に駆動が伝わり始めるので)、という方法で走るしかなかった。まあ、元々そんな走りをするような車ではないのだが。





この車は途中で1回車検を取り、かなり色々な場所に出かけた。

芽室町にて

中標津町養老牛の野湯「からまつの湯」や、標津町の野湯「川北温泉」、そして、今は土砂崩れで車では行けなくなってしまった道東の秘湯「薫別温泉」などにも行ったりしたのだが、購入から3年が経過し、走行距離も195,000kmに達する頃になると、クラッチをはじめ、あちこちガタが目立つようになってきた。

そして、再度車検の時期が近づいてきたこともあって、また別の車を探すことになるのだった。





道案内  [目 次  [連絡先  ブログ  [車関係

-関連記事-
L710V ミラバンの燃費

-リンク-