2017年2月19日日曜日

妄想シリーズ其の3!テリオスキッドの「皮」だけネイキッドに変えて再販してくれ!


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嘗てダイハツにテリオスキッドという車があった。

15インチの大径タイヤを履き、軽では珍しい(唯一かも?)センターデフのあるフルタイム4WDシステムを持った本格的な?SUVである。

このテリオスキッドという車、スズキのジムニーや三菱のパジェロミニ辺りと張り合う為に開発された車らしく、センターデフはロック機能付きで、オプションでリヤデフに「ダイレクトトラクションLSD」なるLSDも用意されていた。

その「ダイレクトトラクションLSD」と呼ばれる物について、気になったので少し調べてみたのだが、一般的に使われているクラッチ板を重ねたような構造の機械式LSDとは、どうやらかなり違う物のようだ。左右の回転差が発生し且つ駆動力がかかっている状態の時に、内部のカムが作動してピニオンとデフケースとの間に押し付け力が発生し、差動制限される仕組みらしいのだがLSDと言えば「多板クラッチ式の機械式LSD」しかイメージ出来ない石器人には今ひとつピンと来ない。トルクセンシング式LSDの一種なんだろうか?ヘリカル式若しくは、一時期インプレッサのフロントLSDとして採用されていたシュアトラックLSDみたいな物なんだろうか?


話を戻して、ロック機能付きセンターデフ方式のフルタイム4WDシステムや、オプションではあるがリヤに前述の「ダイレクトトラクションLSD」を備えたこのテリオスキッド、走破性が良さそうなのはカタログを見ているだけでも理解はできたのだが、あのスタイルが石器人にはどうにも受け入れられなかった。


こちらが写真。

頭を掴んでギューッと引っ張ったようなデザイン?

この車を見るたびに思うのだが、人間の顔に例えると、髪の毛を掴んでギューッと上に引っ張ったみたいなフロントマスクで、何故か「ムーミン」に出てくる変な女「ミー」の顔を連想してしまう。

この年代の頃のダイハツ車は、テリオスのスタイルと共通するS200アトレー・ハイゼットなど、石器人にとってはあんまり芳しくないデザインに見える車も散見されるのだが、中にはネイキッドのように古臭くはありながらも機能的なデザインの車や、ストーリア、後にブーンの4WDターボのような「激しい」車もあり、本当に多様な車が存在していた時代だったと思う。


実は、ここで手前味噌の様にネイキッドの話題を出したのには訳があって、石器人は以前から、このネイキッドの外観でテリオスキッドのような大径タイヤの本格SUVがあればな~、と常々思っていたからだ。


ちなみにこれが石器人が乗っているネイキッドの写真。

コイツに大径タイヤを履かせて、LSDのオプションがあったら…


石器人の目には、どう見てもテリオスキッドのデザインより、こちらのネイキッドのデザインの方が遥かに機能的に映るのだが。

このネイキッドまともなセンターデフを付けて大径タイヤを装着し、リヤLSDのオプションがあったらと、つくづく残念に思う。ネイキッドも一応4WDではあるのだが、センターデフの代わりにトリブレードカップリングで前後に駆動力を配分させる手抜き方式なので、凍結路面の発進等では、前輪がまず空転してからでないと後輪に駆動が伝わらず、かなりもどかしく感じるシーンに頻繁に遭遇するからだ。




ここで参考までに、テリオスキッドとネイキッドの諸元を比較してみることにしよう。(※ダイハツ公式サイトおよびgooネットより引用)

項目/車名 ダイハツ テリオスキッド ダイハツ ネイキッド
グレード CX ターボGパッケージ
車両型式 GF-J111G GF-L760S
駆動方式 4WD 4WD
変速機 5MT 5MT
長×幅×高 3395×1475×1715mm 3395×1475×1550mm
ホイールベース 2,420mm 2,360mm
トレッド(前/後) 1275/1280mm 1300/1260mm
最低地上高 175mm 150mm
車両重量 1,000kg 860kg
最小回転半径 4.7m 4.5m
タイヤ 175/80R15 165/65R13
エンジン型式 EF-DET EF-DET
気筒 DOHC直3 DOHC直3
吸気 ターボ ターボ
排気量 659cc 659cc
出力 64ps/6,400rpm 64ps/6,400rpm
トルク 10.9kgm/3,600rpm 10.9kgm/3,600rpm
燃料 無鉛レギュラー 無鉛レギュラー
燃費 16.4km/ℓ(10.15) 18.0km/ℓ(10.15)
ギヤ比1速 4.059 3.416
     2速 2.389 1.947
     3速 1.457 1.250
     4速 1.000 0.916
     5速 0.838 0.750
後退 4.128 3.142
最終減速比 6.666 5.545




こうして比べてみると、テリオスキッドのミッションとファイナル両方のギヤ比がかなり低いことがわかる。カタログ燃費もテリオスキッドの方が悪い。


このギヤ比の件が気になったので、参考までに、両車の5速60km、100km巡行時のエンジン回転数を逆算してみた結果も載せておこう。


項目/車名 ダイハツ テリオスキッド ダイハツ ネイキッド
  CX ターボGパッケージ
型式 J111G L760S
ホイール径(inch) 15inch 13inch
トレッド(mm) 175mm 165mm
扁平率(%) 80% 65%
タイヤ外径t(m) 0.661m 0.545m
タイヤ外周(m) 2.077m 1.712m







速度(km/h) 60km/h 60km/h
ギヤ位置 5速 5速
トータル減速比 5.586 4.159
タイヤ回転 481.5rpm 584.1rpm
エンジン回転 2690rpm 2429rpm



速度(km/h) 100km/h 100km/h
ギヤ位置 5速 5速
トータル減速比 5.586 4.159
タイヤ回転 802.4rpm 973.5rpm
エンジン回転 4482rpm 4049rpm



(※トータル減速比=ギヤ位置の減速比×ファイナルギヤ比)


なるほど。5速の100km/h巡行時だと、テリオスキッドのエンジン回転数の方がネイキッドより400rpm以上高くなるのか…。車重が重いこともあるのだろうが、この減速比の違いもカタログ燃費に差の出る原因なんだべな。


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今にして思えば、ネイキッドテリオスキッド、あるいはストーリアやブーンの4WDターボを生産していた頃のダイハツには、エネルギーというか勢いのようなものがあったと思う。現在ダイハツから販売されている車のラインナップを見る限りでは、そういうエネルギーみたいなものがあんまり感じられないのが、ネイキッド好きな石器人としては残念なことだ。


ところで、テリオスの話とは関係ないけど、同じくSUVの範疇に入るらしい「ダイハツのキャスト」という車のデザインを見るたびに思うのだが、アレだったらミラジーノの車高を少し上げて、そのまま販売し続けた方がよかったんでないべか?…。



(続く)  (前回)



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